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沖縄の復帰50年・「美術運動」総力取材

2022年12月9日~15日 冬でも関東と10度違うあたたかな沖縄に見たものは?

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「アラブの国からのMANGA展」から世界へ

ChalChal代表 相沢恭行(あいざわやすゆき)

アラブの国からのMANGA展
アラブの国からのMANGA展

 2022 年11月9 日~ 15 日東京・神田神保町の「ブックハウスカフェ」2 階ギャラリーで「アラブの国からのMANGA 展」が開催されました。アラブ諸国で活躍する漫画家たちに「次世代へのメッセージ」というお題で描いてもらった作品の展覧会です。

 僕のアラブ初体験は、2003 年戦争が始まる直前のイラク。そこで初めて友だちになったイラク人青年と盛り上がった共通の話題は「ドラえもん」でした。他にも僕が子どものころ夢中になっていたアニメ作品の多くがアラビア語に翻訳され放映されていて、今も日本のアニメ、漫画はアラブの若者たちの間で大人気です。

 

 日本の漫画に影響を受け、漫画家になるアラブ人も増えているとのこと。どんな漫画を描いているのでしょうか。

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「『二つの栃木』の架け橋 小口一郎展  足尾鉱毒事件を描く」を企画して

木村理恵子(きむらりえこ)

小口一郎《坂道》1954 年 紙、木版多色刷 栃木県立美術館蔵
小口一郎《坂道》1954 年 紙、木版多色刷 栃木県立美術館蔵

企画に至るまで

 今から5 年前の2018 年1 月から3 月にかけて、栃木県立美術館では同じく日本美術会で活躍した鈴木賢二を取り上げ、回顧展を開催した。その様子は、本誌NO.146 に掲載の拙稿でも報告している。この鈴木賢二展を、小口一郎研究会の代表を務める篠崎清次氏にご覧いただいたことが、今回の小口一郎展の開催に至る最初のきっかけとなった。

 

 栃木県立美術館ではこれまで、鈴木賢二や新居広治らを中心とした北関東版画運動の紹介にも努めてきており、小口一郎の初期の多色刷り木版画の一つ《坂道》(1954 年)などもすでに収蔵していた。しかし、個々の画家の全体像となると知らないことも少なくない。したがって、まずは小口一郎研究会で保管している作品や資料をすべて調査させていただくことから、企画の準備を始めた。

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