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「マンガの聖地探索」トキワ荘マンガミュージアム

村田 訓吉

トキワ荘マンガミュージアム

 はっと気が付く人は多いだろう!そうトキワ荘だ!正式名は豊島区立トキワ荘マンガミュージアム!美術運動編集の木村・小野・武田と自分、4人で取材に訪れた。

 

 新しくそっくりに作り直されたものなのかと思いきや全くの別のからくり屋敷、もうここからがマンガの世界だった。マンガおたくのような人が現れると思いきや、若くて美しい広報の女性(北山さん)が現れる。彼女が隅から隅まで案内してくれて説明してくれたおかげでやっと知った事なのだが、本当のトキワ荘は今はなく、少し離れたところの跡地にトキワ荘のモニュメントがおいてあり、あの小池さんというマンガに出てくるキャラがいつも出前を頼んでいた有名なラーメン屋さん「松葉」さんもすぐ近くにあるという事だ。

 

 外観は実物のトキワ荘にそっくりだが少し大きい気がした。それもそのはずで実は入れ子状態で作られていて、中側にはそっくりに作られたマンガ家たちが住んでいた2階部分があり、1階は企画展示室とマンガラウンジになっている。2階に入るといろいろな文献や写真、そしてあの有名な映画「トキワ荘の青春」を思い出してしまいそうな、まるでここでロケをやったのかしらと思うほどのリアル感が漂う。でも映画「トキワ荘の青春」の方がはるか昔1996年に作られた映画でトキワ荘マンガミュージアムは2年前に建てられたものだ。

 

 

  それぞれの作家さんの経歴や面白話を沢山いただいたあと1階へ。ゆかりの作家さんたちのマンガがずらりと並ぶ。作家さんのインタビュー映像も見れる。

 

 

 

 誰か一人の作家だけを扱うのでなく、トキワ荘関係者すべての作家を扱うというスタンスを大事にしている。それでこの記事にも作家の個人名は書かないようにしているが、やはりわからない人の為に。

 最初にここに住んだマンガ家は、手 治虫。その後に、寺田ヒロオ 藤子不二雄A 藤子・F・不二雄 鈴木伸一 森安なおや 石ノ森章太郎 赤塚不二夫 水野英子 よこたとくお…、と続く。ふと思ったのだが、その頃1階は一般の人が住んでいたらしい。1階の人達との交流はあったのかしらといろいろ考えてしまった。「トキワ荘に住む一般人」などという物語があったら面白いかもしれない。

 

  彼らの数人は映画動画の世界を超えて、東映動画から始まる映画の動画ではなくテレビアニメとしてジャパニーズアニメの創造者たちと言っていい存在でもある。現に彼らが作ったマンガのキャラクターはマンガを飛び越して現在のアニメの世界でも大活躍している。そういう意味から考えると、トキワ荘はマンガの聖地であり、ジャパニーズアニメの聖地でもあるように感じる。彼らのキャラクターがまたリメイクされ、子どもたちに新しい夢を与え続ける事を祈る次第です。古くはガイアの民やネイティブアメリカンは、未来は大切な子ども達からの大切な預かり物と言います。トキワ荘はこれからも子ども達へ大切な未来を送り続ける事でしょう!

 

ps 最後になりましたが、取材の最後にはあの松葉の醤油ラーメンを4人で食べて帰りました。間違いなくあの頃の味だと全員が確信したことでしょう。トキワ荘とそのゆかりの地を巡る旅もどんどん書けそうな、そんな素敵な懐かしいトキワ荘界隈。今でもマンガ家を支援するアパート紫雲荘があったり、トキワ荘マンガミュージアム界隈全体がミュージアムであってテーマパークでした。