今から35年前(1979年)福岡市立美術館が主催したアジア美術の紹介をかわきりに、福岡がアジア美術の交流の拠点という思潮が高まり、1999年3月アジア美術館が開館するまでに、様々な海外との交流活動が行われて来た。アジアのすべての国々を網羅するネットワークは、学芸員自身の足を使った取材はもちろん、若手外国作家を園内に招いて長期滞在させ作品制作・交流を通じて作り上げた200名を超える芸術家とのつながりなど長年の積み重ねによって実現している。 アジア美術館の場所は、福岡市天神とJR博多駅との中間に位置する博多のど真ん中。「博多リバレイン」という博多座を包含する巨大な複合ビルの7 ・8 階にある。福岡市の保有する二つ目の美術館(日本唯一?) である。 レポート: 御笹更生(日本美術会会員)